井口事件(永福寺門前)

永福寺門前_写真

施設情報郷士・中平忠次郎を上士・山田広衛が、井口町の永福寺前で切り捨てた事件だ。
忠次郎の肩が、上士・前田のにぶつかった事が原因です。その時山田は酒に酔っていたそうです。
当然、上士は郷士より身分が上でしたので、このような事件がおこったと考えられがちですが、実際は、上士といえども、人を切れば大変重い罰を受けました。ですので、相当な覚悟で切った事はまちがいないでしょう。
その時、忠次郎に同伴していた宇賀喜久間は、忠次郎の兄・池田寅之進に知らせた。
が、現場に駆けつけた時には、永福寺の前に流れる川で、山田広衛が刀を洗っているときでした。
池田寅之進は山田を切り倒し、山田に同行していた益永繁斎をも倒した。
その後、池田寅之進と宇賀喜久間は切腹することになりました。
宇賀喜久馬の切腹で介錯をしたのは実兄であり後に寺田家の養子となった寺田利正でした。
高知県が輩出した有名な物理学者・寺田寅彦はこの寺田利正の長男です。

龍馬がこの井口事件に関わったという資料はありません。
しかし、上士の郷士に対する差別など、郷士の不満がこの事件をきっかけに高まっていき、土佐勤皇党結成などへと繋がっていったのではないかと考えられています。

インフォメーション

◆住所:高知県高知市井口町108(永福寺門前)

アクセス

高知県高知市井口町108